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フグ中毒を防止しよう

公開日:2017年11月14日


 気温が下がり始めるとフグのおいしい季節がやってきます。ふぐ料理には「てっさ」、「てっちり」、「ひれ酒」などおいしい料理がたくさんあります。しかし、その呼び名のとおり「てつ(鉄砲=当たると死ぬ)」といわれるほどの猛毒を持っており、確実に除毒しないと、時には死に至ることもありますフグの素人料理は大変危険です。フグに対する正しい知識を身につけ、フグ中毒を防止しましょう。

 

<<フグ中毒を防止するために>>

 フグ中毒による事件のほとんどが、家庭における素人調理が原因です。以下のことを守ってフグを安心しておいしく食べましょう。

  ・ふぐ処理師免許を持っている人以外は、フグの処理(有毒部位の除去)をしてはいけません

  ・釣ったフグを自分で調理したり、人にあげたりしないでください

  ・ふぐ処理師の免許を持っていない人が調理したフグをもらわないようにしましょう

  ・魚屋でフグの丸体を購入し、自分で調理してフグ中毒になる事件が過去に起きています。フグを取り扱う営業者は消費者にフグを丸体のまま販売することが禁じられています。魚屋に丸体のフグを求めることはやめてください

 

 

<<フグ毒について>>

 フグ中毒はテトロドトキシンという毒素により引き起こされ、その毒力は最も強力な毒物の部類に属し、現在においても解毒剤のない大変恐ろしい毒素です。

  ・フグ毒テトロドトキシンの毒力はなんと青酸カリの1000倍!!に達し,人に対する致死量は0.5~1.0mg程度と見られています

  ・通常の調理(煮たり、焼いたり)ではフグ毒がなくなることはありません

  ・フグの毒性は、フグの種類や臓器によって異なるほか、個体差もあり、季節的にも大きく変化します

  ・フグの中毒に効くワクチンや血清、解毒剤等はありません

フグ毒の強さはMU(マウスユニット)という単位で表され、1MUとは体重20gのマウスを30分で死亡させる毒量を言います。大人1人に対する最小致死量は10,000MUと推定されています。フグ1尾の持つ毒量は、「毒力(MU/g)×臓器の全重量(g)」で求めることができます。過去の知見によるとマフグ1尾の肝臓で32名、トラフグの卵巣で12名を死亡させるだけの毒量を有するものがあるといわれています。

 

 

<<フグ中毒の症状>>

 フグ中毒になると、まず、唇、舌の痺れに始まり、運動、知覚などの麻痺、麻痺による呼吸困難、そして呼吸中枢の完全麻痺による呼吸停止というプロセスをたどることになります。この中毒症状を経過の順に4つの段階に分けて説明しましょう。

 

   ●第一度 (中毒の初徴) ・・・最も重要な必発症状は口唇部および舌端部に現れる軽い痺れで、摂取後20分から5時間以内に鈍麻が現れます。次いで指頭部にも痺れを感ずるようになります。また、腕の知覚が完全に麻痺し、頭痛あるいは腹痛を訴えることもあります。酒に酔ったような感じでちどり足になります。次に嘔吐しますが、時にこれを見ないこともあります。

   ●第二度 (不完全運動麻痺) ・・・運動麻痺はフグ中毒症状の最も特異とするものの一つで、嘔吐後急速に現れ、座っているのが困難になり横臥してしまいます。また、知覚麻痺、言語障害も顕著になり呼吸困難を感じるようになります。

   ●第三度 (完全運動麻痺) ・・・完全に運動麻痺をきたし指先さえ動かすことができなくなります。また舌の麻痺により言葉が判然とせず、意思の伝達が不可能となります。

   ●第四度 (意識消失) ・・・フグ中毒で特異症状の一つは意識が死の直前まで明確なことでありますが、この臨終期には混濁が激しくなり意識不明になります。まもなく呼吸が停止し、心臓はしばらく搏動を続けてやがて停止します。

 

 

<<フグ中毒の治療>>

 フグ中毒は重症の場合、呼吸中枢の麻痺を伴うことが多く、その治療は一刻を争うものとなります。速やかに患者を設備の整った病院に搬入し、治療を受けさせることが必要です。

  ・応急処置としては、消化が進む前に一刻も早く自ら嘔吐することです

  ・病院では胃洗浄、催吐、下剤投与の他、人工呼吸器の装着、酸素吸入等の呼吸・循環の管理が一般に行われます

  ・テトロドトキシンには特異的な解毒剤はありません

 

 

<<フグの処理をされる営業者の方へ>>

 フグの処理(有毒部位の除去)行うためには、まず人の資格条件として山口県ふぐ処理師免許証が必要です。さらに場所の要件として、フグ処理施設の届出を提出していただく必要があります。

  ●フグ処理施設届について

   <必要書類等>

     (1)フグ処理施設届出書(営業所所在地の保健所にあります)

     (2)従事するふぐ処理師のふぐ処理師免許証の写し 

     (3)印鑑(法人の場合は登記印:代表者印

 

 

<<フグの衛生確保について>>

  フグは明治21年、時の首相伊藤博文により下関で解禁されて以来、次第に全国的に消費されるようになり、需要の増大に伴って日本近海以外でも漁獲されるようになりました。その結果、わが国で見られなかった種類のフグによる中毒事件が発生するなどの問題がおきたことから、昭和58年12月に全国的に食べて良いフグの種類と部位が定められました。詳細については、厚生労働省ホームページをご覧ください。


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