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廃水銀等を含む廃棄物の取扱いの変更について

公開日:2016年1月12日


このたび、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和46年政令第300号。以下「令」という。)の一部が改正され、次のとおり廃水銀及び廃水銀化合物(以下「廃水銀等」という。)を含む廃棄物の取扱い等について変更がありました。

廃水銀及び廃水銀等並びに当該廃水銀等を処分するために処理したものの特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物への指定並びにその収集運搬に係る処理基準及び保管基準については、水銀に関する水俣条約が日本国について効力を生ずる日又は平成28年4月1日のいずれか早い日から施行されますので、排出事業者及び処理業者各位におかれましては、以下の変更事項に留意のうえ、ご対応いただきますようお願いいたします。

 

1 特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物の指定について

(1) 特別管理一般廃棄物への指定

 水銀又はその化合物が使用されている製品(以下「水銀使用製品」という。)が一般廃棄物となったものから回収した廃水銀及び当該廃水銀を処分するために処理したもの(環境省令で定める基準に適合しないものに限る。)を新たに特別管理一般廃棄物に指定した。ここでは、市町村等により分別回収された水銀使用製品が一般廃棄物となったものから回収した廃水銀を想定しており、一般家庭で水銀使用製品が破損し漏洩した廃水銀は該当しない。

 また、環境省令で定める基準は、環境大臣が定める方法により処理したものであることとし、同方法として、第194号告示第1号に「精製設備を用いて精製した上で、硫化設備を用いて十分な量の粉末状の硫黄と化学反応させるとともに、化学反応により生成する硫化水銀について、固型化設備を用いて十分な量の結合剤を加えることにより固型化する方法」と規定した。

 なお、特別管理一般廃棄物に指定された廃水銀及びその処理物は、新たに追加する処分基準(改正後の令第3条第3号及び第4条の2第2号)に従い、第194号告示第1号で定める方法で処理の上、一般廃棄物として埋立処分を行うこととされているところ、上記の処分基準については、平成29年10月1日から施行されることに留意されたい。

 

(2) 特別管理産業廃棄物への指定

 次のア~ウに該当する廃水銀等及び当該廃水銀等を処分するために処理したもの(環境省令で定める基準に適合しないものに限る。)を新たに特別管理産業廃棄物に指定した。

 

 ア 特定の施設において生じた廃水銀等(水銀使用製品が産業廃棄物となったものに封入された廃水銀等を除く。) 

 次表の施設において生じた廃水銀等であって、水銀使用製品が産業廃棄物となったものに封入された廃水銀等を除くものが該当する。

 一 

 水銀若しくはその化合物が含まれている物又は水銀使用製品廃棄物から水銀を回収するための施設                           

 二

 水銀使用製品の製造の用に供する施設

 三

 灯台の回転装置が備え付けられた施設

 四

 水銀を媒体とする測定機器(水銀使用製品を除く。)を有する施設

 五

 国又は地方公共団体の試験研究機関

 六

 大学及びその附属試験研究機関

 七

 学術研究又は製品の製造若しくは技術の改良、考案若しくは発明に係る試験研究を行う研究所

 なお、表中第一号に掲げる施設において生じた廃水銀等とは、例えば、回収した時点で廃棄物として取り扱われていなかった水銀が水銀需要の低下等により廃棄物となったものを想定している。表中第四号に掲げる水銀を媒体とする測定機器とは、水銀が使用されている備え付けのポロシメータ等を想定しており、水銀温度計等の水銀使用製品である測定機器は該当しない。

 表中第五号から第七号に掲げる施設において生じた廃水銀等は、廃試薬等を想定している。ただし、その他の廃水銀等(水銀使用製品が産業廃棄物となったものに封入された廃水銀等を除く。)についても、表に掲げる施設において生じた場合には全て特別管理産業廃棄物に該当する。

 

 イ 水銀若しくはその化合物が含まれている産業廃棄物又は水銀使用製品が産業廃棄物となったものから回収した廃水銀

 水銀若しくはその化合物が含まれているばいじん、燃え殻、汚泥等の産業廃棄物又は水銀使用製品が廃棄物となったものから廃棄物処理施設等で回収した廃水銀が該当する。なお、水銀使用製品の破損により漏洩した廃水銀は該当しない。

 

 ウ 廃水銀等を処分するために処理したもの(環境省令で定める基準に適合しないものに限る。)

 上記ア又はイに該当する廃水銀等を処分するために処理したものであって、環境省令で定める基準に適合しないものは特別管理産業廃棄物に該当する。

 また、環境省令で定める基準は、水銀の精製設備を用いて行われる精製に伴って生じた残さであることとした。

 具体的には、例えば、廃水銀等を硫化及び固型化したものは特別管理産業廃棄物に該当し、廃水銀化合物をばい焼施設等により精製した際に生じた残さは特別管理産業廃棄物に該当しない。

 

2 特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物の収集運搬に係る処理基準及び保管基準の追加

(1) 収集運搬に係る処理基準

ア 特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物に指定された廃水銀等について、廃棄物の飛散流出防止等の特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物の一般的な収集運搬に係る処理基準に加え、常温で液体であり、揮発するという水銀の特性に鑑み、以下の基準を設けることとした。

(ア)運搬容器に収納して収集し、又は運搬すること。

(イ)運搬容器は、密閉できることその他の構造(収納しやすいこと及び損傷しにくいこと)を有するものであること。

 

イ 特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物に指定された廃水銀等の積替え又は保管に当たっては、特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物の一般的な積替え又は保管基準に加え、常温で液体であり、揮発するという水銀の特性に鑑み、以下の基準を設けることとした。

(ア)容器に入れて密封することその他の当該廃棄物の飛散、流出又は揮発の防止のために必要な措置を講ずること

(イ)高温にさらされないために必要な措置を講ずること

(ウ)腐食の防止のために必要な措置を講ずること

 

(2) 事業場の保管場所における特別管理産業廃棄物の保管基準

 特別管理産業廃棄物に指定された廃水銀等を排出する事業場において、当該廃棄物が運搬されるまでの間に保管を行う場合には、廃棄物の飛散流出防止等の特別管理産業廃棄物の一般的な保管基準に加え、上記イ(ア)~(ウ)の基準を設けることとした。

 

3 その他の留意事項

(1) 特別管理産業廃棄物処理業の許可について

 現に産業廃棄物処理業又は特別管理産業廃棄物処理業の許可を有している者が、新たに特別管理産業廃棄物に指定された廃水銀等又は当該廃水銀等を処分するために処理したものの処理を改正政令の施行後に行おうとする場合には、特別管理産業廃棄物処理業の許可又は事業範囲の変更の許可が必要となるため、速やかに所要の手続きをとること。

 特別管理産業廃棄物処分業の許可又は事業範囲の変更の許可においては、当該産業廃棄物処分業者又は特別管理産業廃棄物処分業者における処分方法が、廃水銀等又は当該廃水銀等を処分するために処理したものを適正に処分できることを確認すること。併せて、特別管理産業廃棄物に指定された廃水銀等及び当該廃水銀等を処分するために処理したものに関する新たな埋立処分に係る処理基準(改正後の令第6条の5第1項第3号)は平成29年10月1日から施行されることに留意されたい。

 

(2) 特別管理産業廃棄物管理責任者の設置について

 廃水銀等及び当該廃水銀等を処分するために処理したものが特別管理産業廃棄物に指定されたことにより新たに特別管理産業廃棄物を生ずることとなった事業場を設置している事業者は、当該特別管理産業廃棄物に関する業務を適切に行わせるため、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和46年厚生省令第35号。)第8条の17に規定する資格を有する特別管理産業廃棄物管理責任者を置かなければならない。

 

(3) 特別管理産業廃棄物である廃水銀等に該当しないものについて

 新たに指定された特別管理産業廃棄物に該当しない廃水銀等の収集運搬及び保管に当たっては、現行の処理基準が適用されるが、特別管理産業廃棄物である廃水銀等に準じ、生活環境保全上適正に扱われることが望ましい。

 

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