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水の情報誌「ウォータートーク」第64号テキスト版

2025年12月発行
P6 上下水道Q&A
P6・7 インフォメーション
未来につなぐ水の学び
出張!水道教室 吉見小学校
上下水道局では、出前講座やイベントを通して、水道や下水道のしくみをわかりやすくお伝えしています。
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URL:https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/water/131069.html
水道料金改定について
水道料金改定の必要性について
下関市では、水道事業の健全な運営を維持するため、令和8年4月から水道料金を改定する予定です。
本市の水道料金は、平成23年4月以降、消費税の改定によるものを除き、14年間改定していませんでした。なぜ今、料金改定の必要があるのか。主な理由としては以下の3点です。
(1)水道料金収入の減少
給水人口は平成23年度の約27万人から令和16年度には約20万人まで減少する見込みです。これに伴い水道料金収入も約14億円減少すると予測しています。
人口減少などによる水道料金収入の減少
水道料金収入の推移(予測)
平成23年 59億円
令和6年 51億円(8億円減)
令和16年 45億円(6億円減)
(2)物価・人件費の上昇
水道事業では老朽化した水道管などの更新や耐震化など多くの工事を施行しています。また、高台にある配水池へ水を送るために多くの電力を使用しています。平成23年度と比べると、令和6年度の工事費は約1.4倍、電気料金単価は約1.7倍に上昇しています。
(3)施設の更新・耐震化
水道施設、管路の更新・耐震化が進められています。令和7年度から令和16年度までに、長府浄水場の更新に約231億円、水道施設や管路の更新・耐震化に約133億円を要する見込みです。
上下水道局で行ってきた経営努力
これまで上下水道局で取り組んできた経営努力は、次のとおりです。
今後も引き続き経費削減等の経営の効率化を図ります。
これまでの主な取組と成果
(1)官民連携
DBO方式 注 による長府浄水場の更新 27.8億円 削減
(2)職員数の見直し
平成23年→令和6年までに18名削減 20.5億円 削減
(3)建設改良積立金の造成 令和5年度(2023年度)末時点 40.0億円 積立
注 設計、建設、維持管理を民間事業者に一括して委託し、施設の所有・資金の調達を自治体が行う官民連携方式
お客さまへの影響について
今回予定している水道料金改定での具体的な影響は、次のとおりです。
料金改定によるお客さまへの影響
モデル:単身 メータ口径:13mm 使用水量(2月):20立方メートル
現行料金(2月):2,486円 改定後(差額):3,280円(794円)
モデル:2〜3人家族 メータ口径:13mm 使用水量(2月):40立方メートル
現行料金(2月):6,206円 改定後(差額):7,460円(1,254円)
モデル:単身 メータ口径:20mm 使用水量(2月):20立方メートル
現行料金(2月):3,806円 改定後(差額):4,942円(1,136円)
モデル:2〜3人家族 メータ口径:20mm 使用水量(2月):40立方メートル
現行料金(2月):7,526円 改定後(差額):9,122円(1,596円)
モデル:店舗兼住宅 メータ口径:25mm 使用水量(2月):100立方メートル
現行料金(2月):23,480円 改定後(差額):27,184円(3,704円)
モデル:飲食店など メータ口径:40mm 使用水量(2月):500立方メートル
現行料金(2月):146,766円 改定後(差額):166,524円(19,758円)
モデル:工場など メータ口径:100mm 使用水量(2月):2,000立方メートル
現行料金(2月):646,520円 改定後(差額):738,674円(92,154円)
今後のスケジュール(予定)
令和7年12月第4回下関市議会定例会に下関市上下水道事業経営審議会の答申を踏まえた水道料金改定に係る条例議案を提出しています。議会で可決されれば、令和8年4月から新しい水道料金が適用されます。
詳しくは、市のホームページをご覧ください。
下関市上下水道局中長期ビジョン(経営戦略)
URL:https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/water/5660.html
下関市上下水道事業経営審議会
URL:https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/water/115353.html
水道料金改定の検討状況について(動画)
URL:https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/broadcaster/136862.html
水道料金改定の検討状況に関する市民説明会の実施結果について
URL:https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/water/132306.html
水道管・下水道管の「健康診断」
私たちの生活を支える水道管と下水道管も、人と同じように定期的な「健康診断」が必要です。近年、全国で水道管や下水道管の破損による事故が増加しており、これにより断水や道路の陥没、近隣住宅への二次被害などが発生し、市民生活に大きな影響を与えています。これらの事故を未然に防ぐために実施している水道管と下水道管の「健康診断」の方法について紹介します。
【水道管の「健康診断」】
水道管は水道水を供給する重要な役割を担っています。
点検 漏水の有無・舗装状態・消火栓や排水栓の腐食状況等を目視で確認
調査 仕切弁等で漏水音の有無を調査
【下水道管の「健康診断」】
下水道管は生活排水を流す重要な役割を担っています。
点検 道路陥没の有無やマンホール蓋の状態、下水道管内部をカメラで確認
マンホール内部に入り目視で確認
調査 小型のカメラを搭載した機械を下水道管の中に入れて内部の状態を確認
大口径管(直径800mm以上)は専門調査員が下水道管内部に入って直接確認
下水道管の「点検」と「調査」
点検(異常の有無の把握)
マンホール目視調査
○マンホール蓋及びその周辺状況、マンホール内部を目視調査する。
管口カメラ調査
○調査員がマンホール内に直接入らず、地上からテレビカメラをマンホール内に挿入し、管内の状況を確認する。
調査(異常の程度の把握)
テレビカメラ調査
○テレビカメラ調査は内径150mm以上800mm未満の管や、内径800mm以上の管で流量が多い場合や危険性ガスが予測される場合等、調査員が管内に入ることが不可能な場合に実施する。
今後の取り組み
水道管や下水道管の老朽化、更新費用の増大、人口減少、気候変動などの課題や技術者の人材不足も深刻化するなか、今後はAIなど最新技術の活用も視野に入れ、計画的な「健康診断」を通じて問題を早期に発見・修繕し、市民の皆さまの安全と快適な生活環境を守るため、効果的な維持管理に取り組んでいきます。
上下水道事業の紹介動画をYouTubeで公開中!
URL:https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/water/136671.html
下関市上下水道局 しも水アプリ 配信開始
簡単・便利な下関市上下水道局公式「しも水アプリ」をご利用ください!
「しも水アプリ」をご紹介します。(登録無料)
1. 使用水量や水道料金・下水道使用料が確認できる!
過去2年分の履歴が確認でき、グラフにより過去の使用状況の比較ができます。
2. 水道の使用開始・中止の申し込みなど各種手続きが手軽にできる!
パソコンやスマートフォンから、上下水道の使用開始・中止の申し込みや、使用名義人・送付先など、契約内容変更等の各種手続きができます。
3. 電子納付書で支払いができる!
アプリに電子配信される電子納付書で、電子決済PayPayや、コンビニでお支払いすることができます。
4. 上下水道局からのお知らせが確認できる!
検針完了通知、口座振替の結果など、様々なお知らせが届きます。
ダウンロードはこちら
IOS版
URL:https://itunes.apple.com/jp/app/id6749883802?mt=8
Android版
URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.bsnnet.waterportal.shimonosekib
詳しくは、市のホームページをご確認ください。
URL:https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/water/134872.html
財政解体新書 令和6年度(2024年度)決算
収益的収支【税抜】
施設を維持管理するために必要な費用と、その財源となる水道料金や下水道使用料等の収入のバランスを管理しているのが「収益的収支」です。
家計に例えると、給料(収入)と生活費(支出)の関係にあたります。
水道事業
収入 58.76億円
- 水道料金 50.68億円
- 注1 長期前受金戻入(非現金収入) 4.63億円
- 市からの補助金 0.15億円
- その他 3.30億円
支出 56.87億円
- 注2 浄水場や水道管などの水道施設の減価償却費(非現金支出) 21.83億円
- きれいな水をつくるための費用 11.62億円
- ご家庭まで水を送る費用 12.08億円
- 事業全般にかかる費用 4.98億円
- メータ検針や水道料金収納にかかる費用 4.19億円
- 借入金利息の支払い 0.80億円
- その他 1.37億円
- 注3 純利益 1.89億円
下水道事業
収入 71.47億円
- 下水道使用料 33.36億円
- 市からの補助金 19.07億円
- 注1 長期前受金戻入(非現金収入) 17.27億円
- その他 1.77億円
支出 68.99億円
- 注2 下水処理場や下水道管渠などの下水道施設の減価償却費(非現金支出) 41.65億円
- お客さまが使用した水を処理するための費用 16.58億円
- 借入金利息の支払い 2.93億円
- 事業全般にかかる費用 2.70億円
- 下水道使用料収納にかかる費用 1.74億円
- 下水道管渠の維持管理のための費用 2.12億円
- 水洗化を促進するための費用 0.50億円
- その他 0.77億円
- 注3 純利益 2.48億円
資本的収支【税込】
浄水場や下水処理場などの施設の建設・改良に必要な費用と、その財源となる国などからの借入金等の収入のバランスを管理しているのが「資本的収支」です。
家計に例えると、住宅や自動車などの資産の購入にあたって、その借入金(収入)と資産の購入費や過去に借りたローンの元金返済(支出)の関係にあたります。
水道事業
収入 23.80億円
- 注4 国などからの借入金 22.15億円
- その他 1.65億円
- 注5 不足額 23.72億円
支出 47.52億円
- 水道施設の建設・改良のための費用 36.24億円
- 借入元金の返済 11.21億円
- その他 0.07億円
下水道事業
収入 30.42億円
- 注4 国などからの借入金 23.41億円
- 国などからの補助金 5.58億円
- 注6 受益者負担金・分担金 0.49億円
- その他 0.94億円
- 注5 不足額 31.09億円
支出 61.51億円
- 借入元金の返済 34.94億円
- 下水道施設の建設・改良のための費用 26.57億円
用語解説
- 注1 長期前受金戻入
- 補助金等により取得した資産の減価償却費見合い分を収益として計上したもの
- 注2 減価償却費
- 施設などの資産を耐用年数に応じて各年度の経費として分割して計上したもの
- 注3 純利益
- 施設の整備などに充てるための財源
- 注4 国などからの借入金
- 多額の財源を必要とする事業について、単年度の財源不足を補うするとともに、財政負担を後年度に平準化することにより、住民負担の世代間公平を図るもの
- 注5 不足額
- 資本的収入額が資本的支出額に対して不足するため、これまでの利益や減価償却費などの非現金支出により積み立てられた内部留保資金で補てんするもの
- 注6 受益者負担金・分担金
- 下水道施設の建設費の一部を下水道整備区域内に土地を所有している方などに負担していただくもの
上下水道Q&A
Q1 脱炭素社会の実現に向けて上下水道局ではどんなことに取り組んでいますか?
A1 標高の高い場所にある配水池へ水を送るには、たくさんの電力を使うポンプ設備が必要です。そこで、現在の「受水槽方式」ではなく、より少ないエネルギーで水を送ることができる「増圧ポンプ方式」も採用しました。
また、一部の配水池では、水の流れを利用した水力発電(マイクロ水力発電)を行うなど、エネルギーを無駄にしない取り組みも進めています。
さらに、建物の照明を蛍光灯からLEDに切り替え、日常的な節電・省エネにも取り組んでいます。
Q2 終末処理場の再生可能エネルギーとその利用とは?
A2 終末処理場では、再生可能エネルギーとして「消化ガス」を利用しています。
このガスは、汚水を処理する過程で発生した汚泥を、消化タンクの中で加熱・かくはん(攪拌)し、微生物の働きによって分解する際に発生します。
発生した消化ガスは一旦ガスタンクに貯めたあと、処理場内の加温設備の燃料として再利用しています。
また、山陰終末処理場では発生したガスを事業者に売却し、消化ガス発電の燃料として活用することで、地球温暖化対策にも貢献しています。
上下水道局からのインフォメーション
令和7年度下関市上下水道局優秀工事及び優秀工事現場技術者表彰式を行いました。
令和7年5月29日に下関市上下水道局本局にて表彰式を開催しました。下関市上下水道事業管理者が発注し、令和6年度に完成した工事の中から、特に優秀と認められた工事の施工業者並びに、現場技術者を表彰しました。
令和7年度表彰された建設業者(敬称略・順不同)
●水道部門6者
(有)重井住機、空田建設工業(株)、青木建設・西部工輸・重井住機熊野配水場場内管路耐震化工事共同企業体、(株)大上設備、(株)新ホーム、(株)西島組
●下水道部門5者
ジャパン特殊・青木建設東新田雨水1号幹線布設工事(第2工区)共同企業体、(株)青木建設、(株)ジャパン特殊、(株)コプロス、(株)高山建工
※詳しくは、市のホームページをご覧ください。
URL:https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/water/58225.html
下関市上下水道局優秀工事及び優秀工事現場技術者表彰について 検索
下関市水道サービス公社解散のお知らせ
水道の広報啓発や施設の維持管理を通して、市民福祉の増進に努めてきた下関市水道サービス公社は、令和8年3月31日をもって解散いたします。
公社が担ってきた事業の多くは上下水道局が引き続き実施してまいりますが、これまで公社が無料で行ってきたお客様の宅地内の水道設備(水道管や蛇口等)の簡易な漏水調査は、公社の解散に伴い終了いたします。
公社解散後、漏水等でご相談をいただいた際には、これまでどおり「お客さまサービス課」にて、ご自身でできる漏水確認方法のご案内や、修繕を行う「下関市上下水道局指定給水装置工事事業者」の紹介をいたします。
皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げます。
お問合せ先
(公社解散について)総務課 電話 083-231-3121
(漏水等のご相談)お客さまサービス課 電話 083-231-3118
水道管の凍結にご注意を
冬季の水道管の凍結にご注意ください。冬場に気温が氷点下4℃以下になると水道管は凍結しやすくなり、断水や管の破損が発生することがあります。屋外で日の当たらない場所や、風あたりの強いところ、地表や壁にむき出しとなっている水道管は、特に注意が必要です。テレビやスマートフォンで天気予報を確認し、水道管の凍りやすい所の点検をお願いします。
〇凍結を防ぐ方法
- むき出しになっている水道管や蛇口には、保温材(古い毛布や布きれなど)を巻きつけてその上から保温材がぬれないようにビニールテープなどを巻きつけます。
〇水道管が凍ってしまったら
- 凍った水道管や蛇口にタオルなどをかぶせ、その上から『ぬるま湯』をかけて、ゆっくり溶かすか、自然に溶けるのを待ちます。熱湯をかけると、急激な温度変化により破裂するおそれがありますのでご注意ください。
〇漏水しているときは
- 凍結により漏水が発生している時は、メータボックス内のメータバルブを閉めます。その後、「下関市上下水道局指定給水装置工事事業者」に修理を依頼してください。
- 古くなったメータバルブは止水できないことがあるので、冬を迎える前に水が止まるか確認しておきましょう。
なお、止水できないメータバルブは上下水道局で交換いたします。
お問合せ先
水道管路課 電話 083-231-3115
北部事務所(総合支所管内) 電話 083-772-2410
注 漏水修理の依頼先は市のホームページをご確認ください。
URL:https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/water/3286.html
下関市上下水道局指定給水装置工事事業者 検索


