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中東呼吸器症候群(MERS)について
中東呼吸器症候群(MERS)は、2012年に初めて報告された新しい種類のコロナウイルスによる感染症です。
主に、中東地域(アラブ首長国連邦、イエメン、イラン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、ヨルダン、レバノン)で患者が報告されています。
このほか、ヨーロッパ(イタリア、英国など)やアフリカ(アルジェリア、エジプト、チュニジア)、アメリカ合衆国、アジア(フィリピン、マレーシア、韓国、中国)からも患者の報告がありますが、これらはすべて、中東地域への渡航歴のある人もしくはその接触者であることがわかっています。
また、平成27年5月から韓国国内において、輸入症例からの感染が多数確認されています。
市民のみなさまへのお願い
発熱や呼吸器症状(せきや息切れ)がある方で、発症前14日以内に、韓国または中東地域を訪問された方で、下記に該当する場合は、直接医療機関を受診せず、下関保健所保健医療政策課(電話:083‐231‐1530)へご連絡ください。
韓国を訪問された方
- MERSが疑われる患者を診察、看護もしくは介護した方
- MERSが疑われる患者の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた方
- MERSが疑われる患者と同居していた方
- MERSが疑われる患者が入院する病室または病棟に滞在した方
- 韓国の医療機関への受診歴がある方
中東地域(アラビア半島またはその周辺諸国)を訪問された方
※中東地域:アラブ首長国連邦、イエメン、イラン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、ヨルダン、レバノンなど
- 38℃以上の発熱、せきがある方
- 訪問先で、医療機関を受診もしくは訪問した方
- 訪問先で、MERSであることが確定した方との接触があった方
- 訪問先で、ヒトコブラクダとの濃厚接触があった方
せきや発熱などの症状がある場合は、他者との接触を最小限にして、せきエチケット(マスクをする。せきやくしゃみをする時は、鼻と口をティッシュペーパーなどで覆い、他の人から顔をそむける。)を行ってください。
下関国際ターミナルにおける検疫対応について
入国時に、入国者の体温測定及び体調不良者(発熱及び呼吸器症状)への対応を検疫所においては行っております。
中東呼吸器症候群(MERS)とは
感染経路
感染経路は正確にはわかっていませんが、ヒトコブラクダが感染源の一つであると考えられています。一方、家族間、医療機関における患者間、患者-医療従事者間など、濃厚接触間での限定的なヒト-ヒト感染も報告されています。
症状
潜伏期間は2~14日程度。
主な症状は、発熱、せき、息切れなどです。下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。MERSに感染しても、症状が現れない人や、軽症の人もいますが、高齢の方や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人では、重症化する傾向があります。
治療
特別な治療法はなく、症状に応じた治療(対症療法)が行われます。
予防
ワクチン(予防接種)はありません。
中東地域や韓国等、MERSの発生が報告されている地域に渡航する場合は、こまめに手を洗う、加熱が不十分な食品(未殺菌の乳や生肉など)は食べないなど、一般的な衛生対策に心がけて下さい。また、せきやくしゃみのある人との接触を避け、動物(ラクダを含む)との接触も可能な限り避けて下さい。
中東呼吸器症候群(MERS)について、詳しく知りたい方は、こちら「中東呼吸器症候群(MERS)に関するQ&A<外部リンク>(厚生労働省ホームページ)」をご覧ください。
関連リンク
山口県ホームページ「中東呼吸器症候群(MERS)感染症について<外部リンク>」