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結核について
結核の現状
わが国の結核は減少しましたが、いまだ約2万人の新しい患者が毎年発生し、山口県内では、200人前後、下関市内では50人前後の方が結核を発病しています。
先進国の中では唯一の中等度まん延国とされており、結核がわが国の主要な感染症であることに変わりはありません。
まずは結核を知ることが予防への第一歩です。
結核は高齢の方に多い傾向にありますが、最近では、若い人たちの間で集団感染が発生するなどの問題も起きています。
早期発見・早期治療は本人の重症化を防ぐだけではなく、大切な家族や職場等への感染の拡大を防ぐためにも重要です。
結核について詳細は、(公益財団法人 結核予防会ホームページ)へ<外部リンク>
結核とは
結核は結核菌によって体に炎症などを起こす病気です。
結核は肺結核と肺外結核に分けられ、肺結核は主に肺に炎症を起こす病気で、重症化や周囲への感染など特に気を付ける必要があります。
結核の診断、治療が遅れたりした場合は、周りの人へ感染が拡がったり、全身状態の悪化につながる場合があります。
結核の症状
結核を発病すると、咳や痰、発熱など風邪によく似た症状が出ます。個人差があり、典型的な症状が出ない場合もありますが、2週間以上咳や痰が続くようでしたら、結核を疑って医療機関を受診することが重要です。
もしかして、結核かも!?下記のような症状が出たら、受診しましょう。
- 咳が2週間以上続く
- 痰が出る
- 体がだるい
- 食欲低下
- 体重減少
- 微熱
結核の感染経路
結核(肺)を発病している人が、咳やくしゃみをすることにより、空気中に飛び散った結核菌を周りの人が吸い込むことで感染します。
「結核かな?」と思ったら、医療機関を受診しましょう。また人にうつさないために咳が出る時はマスクをつけ咳エチケットに心がけましょう。
結核の「感染」と「発病」
感染
人間の体は結核菌を吸い込んでも大抵の場合、のどや鼻で追い出しています。しかし、結核菌を追い出せず、菌が体内に入ってしまうものの、体に影響が出ない状態があります。この状態を「感染」と言います。この状態では、他の人に感染させる心配はありません。
また、感染してもすべての人が発病するとは限りません(感染して発病する確率は10%です)。
発病
「発病」とは、感染した後結核菌が体内で活動を始め、菌が増殖して体の組織を冒してゆくことです。症状が進むと咳や痰と共に菌が空気中に吐き出される(排菌)ようになります。
ただし、「発病」しても「排菌」していない場合は、他の人に感染させる心配はありません。
保健所は、結核の相談窓口です。
保健所では、結核に関する相談を行っています(来所・電話)。
相談は無料で行っています。
結核を予防するために
結核菌を含めたさまざまな感染症に対する抵抗力をつけるために以下のことを心掛けましょう。
- バランスのとれた食生活
- 十分な睡眠、休息
- 適度な運動
- ストレスをためない
- 定期的な健康診断を受ける 胸部健診のお知らせの詳細
結核の診断・治療を行う医療機関等の方へ
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(通称名「感染症法」)により結核と診断した医師は、直ちに保健所へ届け出ることになっています。
この届出をもとに、保健所は、他に感染や発症している人がいないか調査を行うとともに、患者訪問を行うなどの相談業務を行います。
基準及び届出様式等について